SDGsのロゴなど公式デザインの使用方法とその注意点

SDGsのイラスト
沢村愛弓

SDGsへの関心が高まる昨今において、各国の企業組織で独自の取り組みが展開されています。それらの活動において、SDGsの公式ロゴを使用したいと考えることでしょう。今回は、SDGsのロゴがどのようなものがあるのか、使用上における許可の有無、注意点などを中心にご紹介し、最後にロゴのダウンロード先を記載していきます。

目次

SDGsロゴの種類について

使用可能なSDGsのロゴには、いくつかのバリエーションがあります。それぞれの特徴を交えてご紹介します。

SDGs「Sustainable Development Goals」表記のロゴ

Sustainable Development Goalsの文字がロゴとなっているものです。大きく縦向きと横向きの2種類が用意されております。

それぞれの違いとしては、Goalsの文字が縦に配置されているか横並びとなっているかで分類されており、カラーリングにおいても青色メインのものと、黒色メインものとで2種類用意されています。

また、こちらのロゴには国連関連機関のみが使用可能な「バージョン1」と、それ以外の企業組織が使用可能な「バージョン2」が存在しており、違いは国連のエンブレムが入っているか否かという点です。

SDGsアイコン17種

SDGs17の課題ごとのアイコンとなります。17のアイコン全体を1つとしているパターンと、個別に使用できるパターンとで2種類用意されています。

基本カラーとは別に、反転したものや白黒パターンもあります。

カラーホイール

SDGs17の課題ごとのイメージカラーを円形にまとめたロゴです。

目的別にみるロゴ使用の許可

企業組織ごとにロゴの使用用途やニーズも異なることから、申請および許可が必要な場合があります。国際連合広報センターのガイドラインを基に、どのような場合で申請や許可が必要となるのかをご紹介します。

資金調達目的

クラウドファンディングをはじめとした資金調達が目的の場合、国連の事前許可を得てライセンス契約を結ぶ必要があります。

また、申請時にはSDGsの理念や目的などのガイドラインとの差異ないか説明が必要です。

商業用途や営利目的

ロゴの入った商品販売や、販促品の配布など営利目的とした場合には、資金調達目的の時同様国連の事前許可とライセンス契約の締結が必要です。参加費の発生する催事でのチラシやバナー、教科書、出版物、電子書籍も該当します。

たとえ目的が「SDGsの普及」としていても、何らかの形で金銭が発生する場合は申請対象となりますので注意が必要です。

また、「国連が活動を支持していると思わせる」ニュアンスが含まれる場合、どんな商品やサービスにおいても確認が必要となります。

必要としないケース

ロゴの使用において、資金調達や商業利用といった「金銭が発生する」場合を除けば、基本的には申請も許可も必要ないということになります。

例えば、会社資料や勉強会、セミナー開催する為のチラシでの使用などは自由です。

しかしながら、ガイドラインに記載のない細かい例外も十分に考えられるため、使用用途に問題があるかどうか不明な場合は、国連に一度確認してみるのが無難でしょう。

ロゴの使用時の注意点

ロゴを使用するにあたり、いくつかの注意点があります。まず結論として、基本的にSDGsのロゴやアイコンのアレンジや編集はできません。

例をしてNGなケースとしては以下の通りです。

・背景に別の色を使用

・ロゴ自体の色を変更

・変形やサイズ変更

・カラーホイールの中に異なるデザインを挿入

・ロゴの横に企業ロゴを並べる

最後のロゴの横に企業ロゴを並べることに関しては、「(企業組織名)は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています」との文言表記を入れた場合は問題ありません。

オリジナルロゴの作成例

ここまで、ロゴ使用おける注意点を紹介してきましたが、少し例外も挙げます。SDGsロゴは、国連が権利を有しているため、当然ながら使用への許可が必要となります。

では、独自のオリジナルロゴを作成してしまえばいいのでは?ということで、実際にSDGsのアイコンカラーを使ったオリジナルロゴを作成している団体があります。

一例としてまずは、大阪府堺市です。「SDGs未来都市」に選定された堺市は、SDGsのアイコンカラーを古墳の形をしたシンボルを使っています。

次に、熊本県熊本市です。熊本城の石垣部分をSDGsのアイコンカラーと織り交ぜたデザインのシンボルを使用しています。

最後に、SDGsアイコンの配色をした千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」も挙げておきます。

SDGsロゴとキャラクターとのコラボ

企業のキャラクターのロゴとのコラボも実施されています。

サンリオ社の「キティちゃん」と「きかんしゃトーマス」がその例です。

SDGsのカラーホイールロゴ内にそれぞれキャラクターが挿入されたデザインのものとなっており、国連の正式な許諾を得たものとなっております。国連の審査基準は厳しいものですが、決して不可能なことではないことがわかります。今後も様々なキャラクターとのコラボが出てくるかもしれませんね。

ロゴのダウンロード先

ここまでSDGsのロゴ使用に関しての注意点を記載してきましたが、最後肝心のロゴのダウンロード先を記載します。

サイトは日本語対応となっており、ファイル形式はPDFとPNG形式で用意されています。

→国際連合広報センターのWebサイト

https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_logo/

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この記事を書いた人

SDGsプロデューサー

企業や自治体が推進するあらゆる分野のSDGsをサポート。新しい視点でのSDGsをプロデュースすることが得意。

野菜ソムリエとして様々な媒体の料理監修やレシピ開発、編集業務に携わる中でSDGsに出会い、その魅力と重要性に気づいてSDGsの勉強をはじめる。現在はデータセクショングループ株式会社MSSで「SDGsプロデューサー」として活動中。

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