SDGsの17の目標とは?

SDGs17の目標
沢村愛弓

地球とそこに住む我々人類には、多数の課題が存在します。これらの問題はいずれも一朝一夕で解決できるものではないため、国境を越えた人と人との協力体制が最も大切となります。今回は世界レベルでの取り組みとなるSDGsにおいて、課せられている問題がどのようなものがあるのか、順次まとめていきます。

目次

SDGsについて

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称で、地球全体における「持続可能な開発目標」です。貧困や紛争、自然環境、病気、産業、エネルギーなど地球上で暮らす人類全体が抱える多数の課題を、カテゴリごとに分類しそれぞれに継続した取り組みを指します。

国境を越えて様々な立場の人同士が協力し、課題を整理し、2030年を目標に解決に向けた活動が展開されています。

では、分類されているカテゴリがどのようなものがあるのかをご紹介していきます。

SDGs課題 17の目標

SDGsの課題は大きく17種類のカテゴリとテーマに分かれています。いずれの課題も非常に広大なため、ここでは簡単にそれらの概要部分をご紹介しております。

1.貧困をなくそう

国を問わずすべての貧困に関わる問題解決を目指すというもので、子供の貧困や先進国も該当する相対的貧困、ワーキングプア、老後などが課題の対象となっています。

2.飢餓をゼロ

食料不足や栄養失調、カロリー不足、食料の低自給率といった食料にまつわることが原因となる飢餓の問題解決を目指します。

また、農業人口の減少問題への改善も含まれています。

3.すべての人に健康と福祉を

健康と福祉にテーマを絞った課題解決を目指します。国を問わず進む超高齢化社会や認知症、感染症、自殺、事故死などの命に関わる課題が重要です。

また、課題解決の鍵となる医師や介護の人材不足への取り組みも含まれます。

4.質の高い教育をみんなに

主に子供の教育環境を改善することをテーマにした課題が対象です。教育格差や不登校、男女の教育格差、いじめといった問題へ取り組むことで、公平でより良い学習の環境を整えるというものです。

また、教育にICTの導入や職業訓練など、学習のサポートとなる周辺環境構築も重視されています。

5.ジェンダー平等を実現しよう

平等化が進む中、まだまだ厳しい場面がある女性を対象とした改善を目指します。ジェンダーギャップ問題をはじめとする、女性への差別や暴力、家事、育児などをなくす取り組みです。

また、男女の平等化を目指すという点から、子育てへのサポート環境となる男女問わずの育休や家事への理解を広めることも活動の一環となります。

6.安全な水とトイレを世界中に

世界全体から見れば水に関する問題は少なくありません。

水の不足から地域によっては水自体の値段が高価であるだけでなく、使用する水質の問題により人体だけでなく自然環境への悪影響も懸念される場所も多々あります。トイレ不足の問題は特に女性が厳しい状況に置かれることが多く、屋外での排泄物が衛生面での問題に発展します。

水の使用を効率化し、排水の処理やリサイクルなど技術を導入し、水に関する環境改善だけでなく水源の維持にも目を向けるというものです。

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに

原子力や太陽光、脱炭素化など、再生可能エネルギーを効率的に使用できることを目指します。
石炭や石油などのエネルギー資源の枯渇が問題視され続けている昨今、エネルギーの使用効率を改善することは重要です。

また、小さな途上国においてはまだまだ電気やエネルギー技術の使用ができていない場所もある点も課題の一つです。

8.働きがいも経済成長も

経済成長と生産性を高め、一人一人の労働へのやりがいを得られるような社会構築を目指すというものです。働き方改革が進む中、失業や労働者権利問題、給与格差、後継者不足、過労死やなど労働環境における問題は多数です。

途上国においては、未成年が奴隷のように労働を強いられる場所もあります。人権を尊重し、誰もが挑戦できるような労働環境の構築が、一人一人の仕事へのやりがいとなり、経済の発展につながると期待されるテーマです。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

途上国を中心に、IT製品やサービスの流通を課題とした取り組みです。産業や開発面で遅れている途上国に、AIやロボット技術の普及や、小規模事業者への支援、インターネットの構築など実施し、世界全体の技術革新とITインフラ強化を図る取り組みです。

10.人や国の不平等をなくそう

国家間問わずの格差をなくす取り組みとなります。対象は広く、年齢にはじまり性別、障害、人種、民族、出身、宗教などが挙がります。それぞれ立場が違う人が、平等の社会的立場を手に入れることを目指します。

11.住み続けられるまちづくりを

安全性と、住居必要な設備やサービスを整えることを目標としており、スラムなどの貧困層だけでなく都市の人も対象となります。

また、災害や水害、気候変動への対策と備えを行い、災害による死傷者を無くす活動も含まれています。同時に、世界の文化遺産や自然遺産の保護も実施されています。

12.つくる責任 つかう責任

食料や、資源、廃棄物に関わる問題への取り組みとなります。大量に廃棄される食品のロス縮小化や、天然資源の効率的な使用と管理、化学物質や廃棄物の発生防止などが挙がります。

再利用やリサイクルなどの技術を利用し、資源浪費や廃棄物を減らし人体や自然環境への悪影響を無くすという目標です。

13.気候変動に具体的な対策を

地球温暖化をはじめとする、自然環境問題をテーマにした課題です。気候変動による台風や豪雨、海面上昇、干ばつなどへの対策を、国ごとに策定し計画することが挙げられています。

例として、原因の一つとされる温室効果ガスを減らす対策などが、各国企業組織においても展開されています。

14.海の豊かさを守ろう

海に関わる問題を総合的に対応します。海に流れ着く大量の資源ごみや海洋生物の生態への影響を問題として取り上げ、改善に向けた対策が行われています。

また、乱獲を規制して種の存続を守る取り組みも対象となります。

15.陸の豊かさも守ろう

陸上の生態系保護と回復を目指す取り組みで、保護対象は森林、湿地、山地などの陸上および淡水地域の生態系全般となります。例として、外来種による在来種の滅亡への対策です。

また、森林減少、砂漠化、干ばつ、悪化した土壌などへの解決も含まれています。

16.平和と公正をすべての人に

持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

テロ、虐待、強制労働、拷問、人身売買などの犯罪を撲滅することを目的としています。国家間での連携が必要な場合、対応可能な体制構築や機関の立ち上げなどが課題となります。

また、法律による争い解決、権利の保護と主張を誰もが利用できる場を設置することも含まれています。

17.パートナーシップで目標を達成しよう

途上国ごとの発展や開発にかかる様々なコストへの対応が課題となります。継続的な資金援助や、技術的支援を実施し国家間でのコミュニティを強化する目的です。

まとめ

SDGsの17種の課題を一通りご紹介しましたが、それぞれのテーマは一部の人だけが解決できるような規模ではありません。

一人一人がまずは、地球上でどのような課題が挙がっているのかを認知するところから本当の対策が始まると言えるかもしれません。

これらの課題を目の当たりにし、「自分にできることはないだろうか?」とほんの少しでも感じていだけたなら幸いです。

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この記事を書いた人

SDGsプロデューサー

企業や自治体が推進するあらゆる分野のSDGsをサポート。新しい視点でのSDGsをプロデュースすることが得意。

野菜ソムリエとして様々な媒体の料理監修やレシピ開発、編集業務に携わる中でSDGsに出会い、その魅力と重要性に気づいてSDGsの勉強をはじめる。現在はデータセクショングループ株式会社MSSで「SDGsプロデューサー」として活動中。

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