星野リゾートの紙コップ再資源化プロジェクト

星野リゾートの紙コップ再資源化プロジェクト

2030年までに達成すべき17の目標であるSDGs。SDGsの目標12「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」では、廃棄物のリサイクル率を向上させ、資源効率の高い経済への移行を促進し、地球に対する負荷を減らすことが掲げられています。

沢村愛弓

今回紹介するのは、星野リゾートが展開する環境経営の新たな取り組みです。使用済み紙コップを再資源化し、ハンドタオルに変えるプロジェクトを紹介します。

星野温泉 トンボの湯は、2024年7月1日から、使用済み紙コップをハンドタオルに再資源化する取り組みを開始します。
この活動は、王子ホールディングスとそのグループ会社である王子ネピアの紙コップリサイクルシステムを通じて行われます。
背景として、トンボの湯では年間約27万人が利用し、天然水とメタケイ酸を含む飲泉に年間約1.2トンの紙コップが使用されています。
紙コップは一般的に耐水性を持たせるためプラスチックラミネート加工がされており、リサイクルが困難でしたが、王子ホールディングスは使用済み紙コップを効率的にリサイクルするシステムを確立しました。

取り組み内容では、トンボの湯で回収された紙コップは、ツチハシ社の定期便で王子ネピア協力工場へ運ばれ、ハンドタオルへと再資源化されます。
この取り組みは、星野リゾート、王子ホールディングス、王子ネピア、ツチハシにとって初の試みです。

特長として、トンボの湯で使用された紙コップは汚れが少なく、洗浄せずに再資源化が可能です。実際に行われたリサイクルテストでは、104kgの使用済み紙コップから問題なくハンドタオルの製品原料が回収されました。

軽井沢星野エリアでは、1992年から環境経営を推進しており、
「ゼロエミッション」、「自然エネルギーの活用」、「エコツーリズム」の3つの要素から成り立っています。また、星野リゾートは経済価値と社会価値を両立するCSV経営を重視し、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に寄与する取り組みを推進しています。

星野温泉 トンボの湯のこの取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献し、リゾート運営を通じて環境保護に積極的に取り組む星野リゾートの姿勢を示しています。紙コップの再資源化は、廃棄物の減量化と資源循環の促進に繋がり、地球環境への配慮と経済的持続可能性を両立させるモデルとなるでしょう。

参考記事
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000829.000033064.html

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この記事を書いた人

SDGsプロデューサー

企業や自治体が推進するあらゆる分野のSDGsをサポート。新しい視点でのSDGsをプロデュースすることが得意。

野菜ソムリエとして様々な媒体の料理監修やレシピ開発、編集業務に携わる中でSDGsに出会い、その魅力と重要性に気づいてSDGsの勉強をはじめる。現在はデータセクショングループ株式会社MSSで「SDGsプロデューサー」として活動中。

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